I swam in the ocean

自分の中の何かしらのアンソロジーみたいなものです

日常に隠れている薬の数々

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これは鴨を見ている人

 

本好きの友達が言ってて、それ良いなあ、素敵だな、たしかにな、と思ったことがあった。

 

「本はサプリであり、薬であり、ご飯、空気みたいなもの、そして本棚を、疲れたときに読む用、笑いたいとき用、みたいに色々分類している」とのこと。

本棚が薬箱のように見えている世界はとても面白いと思う。

 

私が好きな本に『子どもの道くさ』という本がある。子供が学校から帰るときにどんなふうに遊びながら帰っているかを研究した本だ。

その中で、下記の部分が印象に残った。

 

「子どもたちは日々の生活を過ごすなかで、季節や天気の変化を感じとったり、自らの心理状態の移り変わりなどを経験していることだろう。(中略)いくつもの下校コースを使い分けることは、その日自分たちの気分や欲求に適応する環境を求めて歩く行動の裏返しだとも考えられるのである。」

 

少し違うかもしれないけど、小学生たちは帰り道のルートをその日の薬やご飯みたいにして選んで帰ってるんだな、私も昔はそうだったな、と思ったりしたのであった。

 

下校の思い出といえば

校門から出ずに校舎の裏の塀の割れ目みたいなとこから出たり

学校でもらった粘土をビニール袋に入れて揉み続け、友達とどっちが柔らかくできるか勝負したり

白粉花の種をこれでもかと集めたり

人の家の植え込みに広げられた白いキラキラした飾り石を割って遊んだり(ごめんなさい)

野良の茶トラの猫に名前をつけて毎日会いに行ったり

信号が早く変わるおまじないをしたり

 

こんなもんだろうか

きっと忘れてしまったさまざまな遊びがあったんだろうなと思う

 

子供が生まれる前は仕事に気分が追われて、なるべく時短と体力温存のためにバイクを使用していたのだけど、

赤ちゃんが生まれてからはもっぱら徒歩となった。

バイクではさっさと通りすぎるような道も、歩いてみれば季節の移り変わりで花や植物が変わるし、こんなところにカフェがあったんか、とかも知るようになったし

歩くことも結構薬となり得るんだなと思いました。

 

⬛︎

子どもの道くさ (居住福祉ブックレット)

これ私とても好き 童心に戻れる