I swam in the ocean

自分の中の何かしらのアンソロジーみたいなものです

ショートショートへの誘い

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ショートショートと言えば、私は星新一さんしか知らない。彼は生涯に1000編以上のショートショートを書いたと言う。

全てを読んだわけではないが数ページの中に物語が凝縮され「そう来たか!」という終わりでいつも締めくくられており、本一冊もあっという間に読み終えてしまう面白さがある。

 

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最近コロナの自粛期間に、友人に勧められてYoutubeショートショート講座なるものを見た。現代ショートショートの第一人者と言われている田丸雅智さんの講義で、誰でもショートショートが書ける!というものだ。

 

内容としてはYouTubeの動画を見てもらえれば分かるが、とってもざっくり言ってしまうと、

①10個思いついた単語を書く

②その単語から連想される言葉を書く

③思いついた単語と、連想される言葉を組み合わせて不思議な組み合わせがないか探す

④そこから想像を広げる

⑤主人公や設定を決めていく…

といったようなものだった。

 

初めて10個単語をあげた時は好きなものと身の回りにあるもの等しか出てこず、「結局すぐに引っ張り出せる言葉しか出てこなくて、広がりがないな…」と思ってしまい断念した。

 

しかし今日は寝つきが悪いので、前回の単語も入れてまた改めて好きに10個書き出して、

少し先の「言葉の組み合わせ」までやってみよう、と思ったのだった。

 

今思えば「すぐに引っ張り出せる言葉」こそその人なりのアイデンティティというか個性が出てくる場であると思う。

 

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まずあげた10個の単語と、それぞれで連想される言葉を書き連ねてみた。

・船

海の上を走る、人魚に惑わされる、旅する、海賊、酔う

 

・氷

冷たい、冷凍庫、82万年前、透明、南極

 

・妊娠

お腹の中で育つ、胎動

 

・レインスティック

雨の音がする

 

・星座

12個、夜しか現れない、神話、遠い

 

・くじら

海の中で一番大きい、深い海の底に行ける

 

・猫

道案内する、可愛い、丸くなる

 

・レシピ

それぞれの人が持つ、美味しい

 

・はちみつ

一生で小さじ一杯、虫が集める、花からとれる

 

・絵本

子供が好き、カラフル、値段が高い、不思議、お気に入り

 

以上が10個の単語と連想される言葉だ。

 

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続いて、それらを組み合わせてタイトルと、思いついたのがあれば内容をほんのちょっと書いてみる。

 

・くじら編

「小さじ一杯の中のくじら」小さじ一杯の海水の中で暮らす小さなくじらの話

「82万歳のくじら」海の長老でなんでも知っているくじらの話

「夜しか現れないくじら」そのくじらは海に反射した星の光が集まったくじらである。快晴の夜中にしか現れない。

 

・猫変

「道案内をする猫」

「海の上を走る猫」どこかの島国、海沿いの町に伝わる伝承で、海の上を走る猫をみると…?という話

 

・絵本編

「花から採れた絵本」大切に育てれば、良いお話が、毎朝一日1ページとれる花がある。

「冷凍庫の中の絵本」南極の物語だから冷凍庫に入れないといけない絵本。他にも南国の絵本は直射日光の場所に…など

「雨の音がする絵本」

 

・星座編

「海賊の星座」海賊が悪いことをして星座として空に閉じ込められるまでの話

「人魚に惑わされる星座」空にいる星座の少年が人魚に惑わされて海まで降りてくる話

 

・レシピ編

「お腹の中で育つレシピ」いろんな食材、調理法のものをたくさん食べて、ランダムにレシピを吐き出すロボットの話 時々トンチンカンな料理ができあがる

「雨の音がするレシピ」雨のときにぴったりの料理だけを集めている

 

・船編

「冷凍庫の中の船」人間には見えないだけで、冷蔵庫や冷凍庫の中で大航海している船がたくさんある

「それぞれの人が持つ船」将来地球温暖化にともない、ひと家族につきひとつの船を持つようになり、船の個性がありふれる。

 

こんなところだろうか。

意外と書けたのでは…?と自画自賛してみる。ショートショートが難しければ、絵を添えて絵本にしてみるのもいいかもしれないなと思った。

 

これはメモ機能があればできる遊びなので、また暇があったら構想を練ると楽しいだろう、続けてみよう!

 

⬛︎ショートショート

言わずもがな、ショートショートといえばこれだ!という感じの本

ボッコちゃん(新潮文庫)

きまぐれロボット (角川文庫)

 

現代ショートショートの田丸さんの本、これ読んでみたいな!

海色の壜 (双葉文庫)