I swam in the ocean

自分の中の何かしらのアンソロジーみたいなものです

チョコをカカオから作るの巻

フィジー留学をする数週間前テレビを見ていたところ、たまたまフィジーでチョコレートを作っているという番組が流れてきた。

 

詳しいことは忘れたけど、バナナの葉でくるんで発酵させて…みたいなことを言ってたので、え!?楽しそう、カカオからチョコ作ったら面白そう、作ろう!と決意して急いでメモしたのだった。

 

そして月日はすぐにながれていき。

 

なんとあと2週間ほどで帰国となり、私はどこの市場でもカカオを見つけられず諦めかけていた。なんと無様な。

帰国も近いし、最後の観光として友達と首都のスバに行くか、という流れになった。

 

首都ならカカオあるかもしれない、と思い、

その友達にチョコレート作ってみたいことも伝えると、協力してもらえることになった。

 

さすが首都は違うなぁ〜と色々観光しつつ、市場があればカカオがないかうろうろした。

広い市場に入って、カカオどこにありますか、と聞くものの、なかなか伝わらない。カカオ、じゃなくてココ、と発音するみたいで、それに気づくのもなかなか手間取った。

とある優しい人は、時期じゃないから無いかもね、とも言ってくれた。本気度が足りなかったので、いつ実が採れて、いつ市場に出回るのかなんて調べてなかったので、「うわ、そうなんだ、無理かもしれん」と落ち込む。

 

しかしなんやかんや結構探していたら、カカオの実が3つ売られていて無事ゲットできたのである。

いえい!

そしてその後、庭にカカオの木があるよ、という人がカカオの木を見せてくれて、しかも実を分けてくれたのである。

いえい!本当にありがとうございました…

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カカオは両掌くらいの大きさのラグビーボールのような形をしていて、わると種がぎっしり詰まっている。その種の周りを白い果肉が覆っていて、その果肉を普通は食べるらしい。

色に引っ張られたのかもしれないが、白い果肉はヨーグルッペのような味だった。

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チョコを作るのに必要なのは、果肉に守られている種の部分だけであるため、果肉は全部食べた。

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詳しいことはすっかり忘れたのだけど、

その後10日ほどかけて果肉をきれいに取り除き、よく洗って、よく乾かして、葉っぱにくるんで発酵させて、

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さていよいよ最終行程である。

 

オーブンでローストしたところ、本当にカカオのいい香りがしてきた。

これはいけるぞ、と思った。

 

次は砕く過程であるが、おそらくここがチョコレートの舌触りを決める大事な場面であったと思う。

チョコが有名なベルギーかなんかでは、その砕いた際の粒が何μとかのすごい小ささだから味蕾に入りやすいから美味しい、みたいなのをみたことがある。

 

しかし短期留学生、砕く用の道具なんて持ってない。友達と「どうする??」となったところ、袋に入れて上から硬いものでガンガン叩いて潰すしか無い。原始人的発想。

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ガンガンゴリゴリ砕いていく。

出てくる香りはめちゃめちゃ良いチョコの匂い。

 

しかし砕かれる茶色い種達はごろごろの砂利のようになっていくばかり。

頑張って砕いて砕いてしたものの、人力では限界がある。けっこう目視で粒が見えるほどの大きさの粉ができた。

 

ここも詳しいことは忘れたけど、そこに砂糖とかクリームかなんかを入れるとチョコが出来上がる。

 

高まる期待をよそに、ざりざりのカカオの砂利の中に、ざりざりの砂糖を混ぜて、クリームで固める。

出来上がった謎の黒い物体。

香りは高級感あふれるチョコのいい香り。

 

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食べる。

ごりっ、ざりざり。歯応えがある。チョコに歯応えは必要ない。

 

ごり、ごり、ざりざり。

 

友達と「うん、香りはチョコだね」とか言う。

ドミトリーに住んでたので、男性寮の仲良い人にも食べさせてみる。

 

「チョコ作ったから食べてみて」なんて言われたらドキドキしちゃうし美味しいものだと思うし、なのに

期待をよそに謎のいい香りのする黒い硬い物体を渡された人達。かわいそう。

食べてもらう。かわいそう。

 

ゴリ、ゴリゴリ チョコにあるまじき音

「うん、なにこれ?」みたいな反応だった

 

というチョコレート作りの思い出でした。

 

私はとっても楽しかったので、またリベンジしたいと思ってるよ!途中まで&香りは大成功だったからね!笑

 

みんな!

今年のバレンタインはカカオ豆からチョコを作って本気度アピールしちゃお☆☆☆

⬛︎

今日の本はこの2冊、片桐入りさんの本。

疲れたときに読んでほしい。

旅先で出会った面白いこととか人とかのエッセイ。

 

フィンランドでのエッセイ。

わたしのマトカ

グアテマラでのエッセイ。

グアテマラの弟