I swam in the ocean

自分の中の何かしらのアンソロジーみたいなものです

沖縄の不思議な猫

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大学生の時に、識名園というところで、不思議な猫に会った。

識名園とは、ホームページの情報によると「琉球王家最大の別邸で、国王一家の保養や外国使臣の接待などに利用され」たとのこと。)

 

入場してすぐに、一匹の猫が横に並んできたのだった。

その猫は、写真にある通りの猫で、人間で言ったら中学生くらいかな〜という感じの猫だった。

 

撫でられにくるわけでもなく、鳴くわけでもなく、ただ一緒に歩く猫で、私と当時の彼氏(現夫)のことをでかい猫くらいに思ってたのかもしれない。

 

もしくは昔の琉球の王家の人で、客人としてもてなしてくれたのかもしれない。

 

識名園を歩いている間中、付かず離れず、一緒に散歩をしてくれた。

こちらが休憩すると、あちらも座る。歩き出すと、後ろからついてきたり、前を歩いて道案内したり。

 

茂みの中にしゅっと消えて、あー、居なくなっちゃった、と話していたら数分後草むらからピョイッと出てきたり。

 

なんて面白い猫だろう、と思った。

これまでも小学生の通学路とかで茶色の猫に「たまご」と勝手に名前をつけてしばらく毎日会いに行ってたけど、全然懐かない猫もいたので、それが普通だと思っていた。

 

石畳に一緒に座り、パネルを一緒に眺めて、鬱蒼とした道を一緒に歩いて、大きなガジュマルの木を一緒にくぐって、

最後識名園の出口を超え、3mくらいまでついてきた。

 

そこでその猫は、座って、自分の仕事を終えたかのように、毛づくろいをしはじめた。

 

そりゃそうか、お家まで付いてきてくれるわけじゃないもんね、と、勝手に寂しくなったのを覚えている。

今もこの猫に恋していて、ラインのプロフィール画像はこの猫にしている。

 

インスタで調べてみたら、大きくたくましくなったこの猫が載っていた。名前はもしかしたらあるかもしれないけど、知らないまま「あの猫」として思い出に仕舞っておきたい。

今も元気でやってるみたいで良かった。

 

また会いたいな。

 

猫に関する本は色々あるけど、中でもこの二冊が好きです

夜廻り猫(1) (ワイドKC)

([お]15-1)あずかりやさん (ポプラ文庫)