半年ほど前にフェミニズムに出会った。
フェミニズムとは女性の権利拡張を主張する考え方だ。ちょっと前、Metoo運動が世界を席巻していたし、女性たちが声を上げる機会も増えてきたと思う。
正直に言うと、これまで権利を訴える人達を怖いと思っていた。でも、こういった活動をしてくれた人が過去にたくさんいたから、仕事の環境や平和の維持など、私は今もこうして生活できている、と思う。
フェミニズムに出会ってからは、特に何とも思っていなかった過去のことや日々の小さなセクシズムが気になるようになってしまった。
小学生の時に通りすがりに知らないおじさんに「パンツ履いてる?」と言われたこととか、お酒の席で「お酒はこう作るんだよ、これからやってね」とか。酔っ払いに腕を引っ張られたり抱きつかれたりとか。
別の家庭のお母さんが娘のことを話していて「女の子は大学行く必要ないでしょ」とか、面接で「結婚されてるようですけど、子供の予定は?」とか。
最近読んだ本では、私の何十倍もエリートが、「女」というだけで大変な思いをしている本を読んだ。私が面接に落ちるのはただたんに能力が無いだけだけど、この人達が面接落ちるのは、正直わからない。
就職活動では、「子供はまだ先だと思います」と何度も嘘をついた。本当は今すぐ欲しいのに。だって子供が欲しいって言ってしまうと取ってくれないと聞いていたから。ヘビーな話だけど、まだ全然子供はできない。子供ができたら手放しで喜びたいけど、お金やできそこないが仕事をやめたら今度こそ復活できない、妊娠の報告とか、勤務体制の変更をどうしよう、とか。
女なら、ストッキング、ヒールのある靴で、メイクをして。男にモテるにはこういう言葉・服装で、とか。
「もうババアだな」とか。(もちろん悪意のあるジジイという言葉も嫌だ)
旦那さんが今日ご飯作ってるの?偉いね!とか。私は?私がご飯作ったら偉い?
これまで見過ごしていた、積もった埃を見つけたような。
もちろん、「男性だから」縛られていることはたくさんあると思う。仕事しろ、大黒柱であれ、泣くな等々。私が知らないだけで、もっといろいろあると思う。
もう「○○だから」って皆やめてしまいたい。
フェミニズムを知って見えるようになった世界では、前よりも障害物が多いように感じてしまう。本を読んでいても、節々で目に入って素直に楽しめないこともある。でも、障害物が目に見えるようになっただけ歩きやすくなった、と思う。
まだまだ私も気づかないうちに誰かの権利を踏みにじって、私が障害物になっていることがあると思う。気をつけて行こう。
I feel like we should stop calling feminists 'feminists' and just start calling people who aren't feminist 'sexist' – and then everyone else is just human.
Maisie Williams
女性と、仕事との本