I swam in the ocean

自分の中の何かしらのアンソロジーみたいなものです

お化粧とハイヒール

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最近やっと化粧をするようになった。社会で立派に生きる人からすれば、社会人なのに!?と呆れられるかもしれない。

化粧は、なんとなく受け入れる準備ができたのだと思う。

 

私はそこまでお化粧が好きじゃない。

中学生くらいから、周りの女子は学校で禁止されながらもお化粧を始めていった。その中で、私は怒られるのが嫌だからしなかった。

大学生になったら、ほぼ皆していた。今度は逆に、化粧をしていないことに何らかの恥ずかしさが出てきた。

21歳の頃、少し仲良くなったおじさんから「女性なら化粧くらいしなきゃダメだよ」と教えられた。その人は日本人なら誰でも知ってるような会社の役職についてる人だった。その会社の女性は皆しっかりきっちり仕事もメイクもしているのだろう。

 

ニキビが出来やすいこともあり、ファンデーションはリキッドは合わない。匂いが苦手で、肌の感じが好きではなく、服につくのを気にしてしまうし、絵の具を塗ってる気分になる。ようやく肌にやさしいファンデを見つけて、毛穴の気になる部分だけ塗るようになった。

 マスカラ、アイシャドウ、アイラインは目がかなり痒くなる。周りの人からは「古いからじゃない?」と言われたので、新しいのに買い替えたけどもかゆいままだった。今もかゆい。今日は花粉かもしれない。

 

そんなニキビできちゃうだの目が痒いだの気持ちを抱えながら、なんでメイクをしなければいけないんだろう、と社会人になりきれていない自分が、まだいる。

 

ハイヒールに関しても同じ気持ちだ。

幸い普段はハイヒールが必要のない、運動靴でがしがし動かなければならない仕事なのだが、

必要がある日は、ハイヒールを履く。

足の母指球の痛みから、徐々に登ってきて、夕方には腰まで痛みが登ってくる。

歩きにくく、走れず、階段が登りにくく、立っているのがしんどい靴は、マナーなのだろうか。

 

大学の時にあった就活講座では、女子皆が靴のチェックをされた。

一人、足の甲があまり見えないハイヒールを履いている人がいたが、その人はハイヒールを買い替えてください、との指導があった。

化粧は、普段濃い人は薄めに、しない人はマナーなのだから、と教えられた。

馬鹿らしいとは思うものの、「もしかしたら面接官で、そういうのを気にする人がいるかもしれない」程度の懸念のためにその指導に従うほかない。

 

就職活動前、メイクやらハイヒールやら、これらの疑問をネットで調べていたら

「顔が汚い人ほど化粧をしてないし身だしなみがいけない、それでよく仕事ができるなと思う」とか

「化粧は社会人としてのマナーなのに、それをしてない人はイタい人のレッテルを貼られる」とな

「痛いという理由だけでハイヒールを履かない人は、自分勝手。相手に合わせられないよう仕事ができない人」とか

散々な言われようだった。

 

そんなにダメなんだろうか。本当にダメなんだろうか。

 

外反母趾に苦しむ人とか、肌の病気でできない人はこの世にたくさんいるはずなのに、と思う。

 

ハイヒールが履かなければ「このブランドなら走れるハイヒールだよ!」とか、化粧ができなければ「今の時代肌にやさしい物はたくさんあるよ」とある。

けど、「履かなくていいよ」「化粧しなくてもいいよ」と声をかけられる文化ではない。

 

例えば化粧をするのは男性に置き換えると髭を剃ることだ、みたいな言葉があるけど、

そういう言葉を聞くと「女の子にはヒゲが生えないとでも思ってるの?あたし達にだってお髭は生えるよねーッ」と心の中のおカマが反撃してくる。

 

男だってハイヒール履けばいい!毎日メイクすればいい!この苦しみを味わえ!とも思うけど、

そんな性差によって苦しみを張り合って、お互い叩き合う必要はないんだから、好きな人がメイクやハイヒールを装備して、嫌な人はしなくても良い、くらいに引き分けにすれば良いのにな、と思う。

 

女性らしさを求めると、それに伴い男性らしさも跳ね返ってくると思う。

 

女性だからといって、華やかさを求められ、「血色がよくないと健康的に見えない」とか言うのであれば、男性もチークと口紅が必要になってしまうし、

ハイヒールが仕事で必要なのは「美しく見えるから」なのであれば、仕事と美しさはあまり関係ないと思う。

 

と社会不適合者は思うのであった。

社会は変わりつつあるので、皆でハッピーな道を選択していこう。

 

長々書いてきたけど、私の化粧のしたくなさと、ハイヒールの履きたくなさに対する、私の言い訳でした。

自分は化粧で劇的に変わるようなことは無いから、あんまり楽しいとは思わんけど、メイクの本とかすご技とかおすすめコスメの情報を知るのは好きよ。

 

自分に正直な、大好きな叶恭子さんの本

叶恭子の知のジュエリー12ヵ月 (よりみちパン!セ)