I swam in the ocean

自分の中の何かしらのアンソロジーみたいなものです

マスクのカンブリア大爆発

さて、新型コロナウイルスが颯爽とあらわれて一年以上経過し、マスクをするのが当たり前の生活となった。

店先には色んなデザインのマスクが売ってあるし、可愛らしいものが好きな人向けのお店には「マスクチャーム」といってマスクに装着できるアクセサリーも売られるのようになっている。

おしゃれな人はマスクまで気を使い、コーディネートとして服と合わせたりもしている。

イメージコンサルティングでは、その人の顔色にあったマスクの色とメイクの施し方などまで詳しく説明していたりする。

 

コロナ以前ではマスクといえばなんとなく不織布の白色マスクであったけど、

世に必要とされればこのように一気にバリエーションが開花するもんなのだな、と思った。ちょっと違うけど、カンブリアの生命の大爆発みたいだな、と。

 

ずっと前にベトナムに行った際に、マスクに注目していたことがある。

ベトナムはバイク文化で、おそらく排気ガスから自分を守るためにバイクに乗った人々はマスクを皆装着していた。

市場に行った時も、カラフルなマスクが所狭しと並んでいた。コロナ以前のずっと前だったし、マスクといえば白色が普通と思っていたあの頃は、このようなマスクを見て「面白いなぁ」と写真に残すほどであった。(↓実際の写真)

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外出時はマスクが当たり前の時期ではあるが、

人が周りにいない時はこっそり外したりもする。

「視界がクリアなる」という感覚と同じような、「嗅覚がクリアに、より鮮明になる」感覚が楽しい。

当たり前に嗅げていた、梅 沈丁花 桜 菜の花などの香りを、マスクで塞いでいたのだなぁと気づくことが多くなった。ダイビングをしているときに、ちょっと気分でグローブを外したときと似ている。

 

 

一度塞ぎ込んでいたり、濁していたりしたからこそ分かる明るさ、鮮明さのようなものを普通に享受できていたのだなと思った。

 

波もまだきているけれどと、少なからずワクチンも流布してきているので、マスクのカンブリア大爆発がそろそろ必要なくなる世界になるといいな。

 

魔女 (IKKI COMIX)

海獣の子供(1) (IKKI COMIX)

「感覚が解き放たれる」系の、五感や自然みたいな描写がかなり美しい五十嵐さんの漫画。この不思議な空気感を描けるのすごいなーと思う。