とある本を読んでいて
「言葉を口にすれば、必ず誰かを傷つける。絶対に傷つけないように細心の注意を払って遠回しな言い方をすれば、誰を傷つけないために何を口にしないようにしているのかが逆にはっきり輪郭をあらわす。ちょうど切り紙をつくった時に出た屑を見れば、どんな形が切り抜かれたのかがはっきり分かってしまうのと同じだ。」
という文に出会った。
仕事では、なるべく相手を傷つけないようにと言葉を選んでいて心当たりがあるので、もしかすると相手にはこういった輪郭を分からせてしまっているかもしれないなと実感できた文であった。
最近Twitterでのイメコン界隈で、スペックの負け組の話が物議をかもしている。
その負け組と言われて出されていたのは、骨格ストレート・顔タイプソフトエレガント・PDグレースで、体型も、顔も、醸し出す雰囲気も全て盛り耐性がなく、口悪く言ってしまえば「地味にしなさい」みたいなグループのことであった。
そのスペックは100%私と一緒であり、せっかくおしゃれしたいのに、地味で、動きにくくて、値段ばかり高いものばかりを勧められるので、私もかなり落胆したのを覚えている。
食べ放題のバイキングに行ったのに、「あなたが食べられるのは白米と素麺です!ふりかけや薬味は飾りになるので、シンプルが似合うあなたには必要ありません!」と言われている気分に近いと思う。
他の人たちが「いやいやイメコンは皆輝くためのものだから」とか「そのスペック素敵じゃん」となったとしても、それは紙を切り取った周りのくずのようなもので、
「負け組」と言い表された強い輪郭をおびたその言葉に一番しっくりきたのは言うまでもない。まじで核心だな、と思ったのだ。
もちろん自分を切り離した時に、そのスペックを見れば、PDグレースの凛とした圧のある空気感は顔タイプソフトエレガントの柔らかさで相殺され、
頼り甲斐があるのに優しい人、
高貴な人と思ったら柔らかい人、みたいな
超かっこいいスペックじゃんとは思う。
自分の内面とのちぐはぐさを感じ、また好みのスペックではないから受け入れが難しくなるんだろうなと思う。
イメコンの沼は深いのだけど、時々温泉のようにつかりにいっていて、ここ数日はその「負け組」と感じる心の中を解明すべく沼にしばらく滞在してるのだけど、
やはり「地味が似合うよ」は遊び心なくて楽しくないんだよね。
外見を楽しみたい、遊びたいんだよ。
まぁでも、例え「地味に人目に付かず生きていきたいからこのスペックで良かった!」って人が上品でシンプルな服を着たら、それはそれで輝いてしまう、というのは面白いところかもしれない。
最近、他の人の意見を読んでいてなるほどなと思ったのは「馴染む」と「おしゃれ」の違い、みたいなものであった。
イメコンで提案されるのは、違和感なく「馴染む」ものであり、主役がその人の顔、その人そのものになる、もので
おしゃれや流行とは、その人のイメージとは相反し、服のほうが際立つもの、みたいな感じのことかなとそれを見て思った。
つまり、スペックに合うものを選べば地味と感じるものだけど、それを纏ったあなたはまとまりがあってあなたそのものを輝かせるもの、
地味がいやで好きな服着たら、それはそれでおしゃれなんやで、みたいなものなのかな、と思いました。
色に関しては個人的に負け組はないだろと思ってて、イエベブルベ関係なくどこの色相も綺麗で、
イエベ春・ブルベ冬は「派手すぎる」、イエベ秋は「地味な感じがする」と言う人もいるけど、
ちゃんと春冬も落ち着いたベーシックカラーはあるし、秋の綺麗色はかなり綺麗だし、そっちにも目をむけーやみたいなのはそうだな、と思う。
色に関しても、「パーソナルカラー外して顔色悪くなっても、顔色悪いのかっこいいから別にいい」みたいに言ってる人いて、
顔色悪いのかっこいいって面白い意見だなとも思ったのでした。
イメコンは輝き方を知るのでもあるけど、
「なんか知らんけど似合わん」を言語化され、それを理解し、
「なるほど、これは理論的には似合わん!けど好きだからええか!」に変化させるものかなと思います。
あとは、また別の本で見たんだけど
いいな、と思ったものを表す時「かわいい」と反射的に言ってしまうことが多く、しかも「かわいい」が範囲するカバーはかなり広い、そして簡単だから、非常に多彩な魅力のあり方が「かわいい」に集約されてしまう、
そんな「かわいい」が幅を利かせている社会では、それ以外の褒め言葉を使われても「かわいくないから、そこしか褒めるとこないんだ…」と落ち込んでしまう、みたいなのが書いてあって
うわ〜!!なるほど〜!!「上品」もそうかも〜!!と思いました。
追記:今年の目標はユニクロを卒業してみる!
イメコン沼の奥底には「パーソナルアクション」とか「テイストスケール」とか「パリ流」とかもあって、ちょっと気になってはおります。
ソフエレ 骨格ストレート イエベ春 PDグレースをイメージしてコラージュしてみたよ
こんな感じかな??
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タイトルと表紙に惹かれて購入したけど、読み終わった後シリーズものの2巻目ということを知る。笑
「言葉」に関する面白い考え方をもつ人が多く、仕事柄なかなか面白かったなと思った。
鎖の外し方のアイデア宝庫かもね